
アメリカでは多額の奨学金を利用して大学に行っている人が多くいますが、卒業後に奨学金を返還できなくなって困っている人のことが、最近、とても問題になっています。

この記事は、奨学金の返還に苦しんでいる方に少しでもお役に立てる内容となっています。
日本の奨学金制度について
日本の奨学金の多くは、日本学生支援機構による第1種、第2種の奨学金です。
第1種は無利息、第2種は年利3%以下と、他のローンなどに比べるととても有利です。
また、卒業生によって返還された奨学金が、現役の学生の方々の奨学金の原資になっています。
ですかから、きちんと奨学金を返還することで、この国の奨学金制度成り立っているのです。
また、必要以上に借りてしまうと、この動画のようになってしまいますよ👇👇
奨学金の返還が遅れたら延滞金は発生するの?
奨学金といえども、はっきり言ってしまえば負債です。
極端な話をすれば、貸金業者から借りた借金と同じです。
いわゆる、低金利学生ローンです!
奨学金は、金利が低く抑えられている分、返還しやすいはずですが、「奨学金ぐらいいいんじゃ?」
という甘い考えはありませんか?
当然、返還が遅れれば、延滞金は発生します。
ただ、日割りではなく、半年に2.5%、年利5%ほどの金利がかかります。
延滞時に返還すると、返還金は、まず利息部分に充当されますから、少額の返還だと、元金が減らないこともあります。
奨学金の返還が滞ったらどんな不利益が起こるの?
他の負債と同じように、1日でも返還が遅れれば延滞金が発生します。
また、延滞が続けば、信用情報機関に事故履歴(いわゆるブラックリスト)として載ってしまいます。
さらに、債権回収会社(サービサー)より督促状も届いてしまいます。
それでも放置している場合、裁判所を通して法的措置が取られることになるかもしれません。
奨学金の場合、いろいろな救済措置が用意されているので、「払えないかも?」
と思った時点で放っておかないで、次なる行動を起こしましょう。余裕
奨学金の返還が滞っただけでもブラックリストに載るの?
前項で書きましたように、奨学金の返還が滞れば、信用情報機関のブラックリストに載ります。
信用情報機関=貸金業というイメージがあるかもしれませんが、日本学生支援機構も加盟していますから、延滞すれば、事故履歴に掲載されます。
奨学金も、消費者金融も同じ扱いで、奨学金だからと言って特別扱いはありません。
奨学金の返還が滞ったときに訴訟を起こされる可能性は?
延滞 ☞ 督促状 ☞ 債権回収会社(サービサー)による督促と続きます。
これを放置すれば、強制執行されることになります。
支払の督促というのは、訴訟の前段階です。
もし、支払えるのに支払っていない場合は、一刻も早く返還しましょう。
もし、支払えない状況なら、日本学生支援機構の救済措置を利用するなど、きちんと対処しましょう。
日本学生支援機構の救済制度その① 返還期限猶予
日本学生支援機構では、救済制度を準備しています。
支払えなくなりそうとなった時点で、相談してみましょう。放置はいけません!
返還期限を最長で10年猶予することができます。以下の場合に利用できます。
- けがや病気で仕事をすることを五社より止められた
- 失業中、生活保護受給中
- 産前産後、育休中
詳しいことは、日本学生支援機構のHPをご参照ください。
日本学生支援機構の救済制度その② 減額返還
月々の返還額を減額すれば、そのあとの支払いが可能な場合、返還額を減額するようにできる手続きです。
ただし、返還額の総額は減額されません。
1年間に1回申し出ると、以後、12か月間の減額の延長ができます。
そして、最長15年間まで減額期間を延ばすことができます。
他には、第1種(無利息)に限り、所得連動型返還方式というものもあります。
課税対象額の9%を返還するという制度が、平成29年度に誕生しましたから、利用を検討されてもいいでしょう。
日本学生支援機構の救済制度その③ 返還免除
返還を免除してもらうことですが、それ相応の理由がない場合は、認められません。
また、奨学金を受給する際に、保証人、連帯保証人を決めているなら、返還免除は適用されません。
返還免除が認められるのは、
- 奨学金受給者の死亡
- 精神、肉体的障害で労働能力が失われた時
- もし、治癒の見込みがあれば、免除ではなく、猶予になります。
奨学金の負債も債務整理できるの?
奨学金の申込時に、機関保証(日本国際教育支援協会が、奨学金の返還ができなくなった時に支払う)か、人的保証(保証人、連帯保証人を立てた場合)を選択しているはずです。
人的保証の場合、保証人、連帯保証人に返還を請求されます。
もし、保証人、連帯保証人ともに弁済能力がない場合は、残念ながら債務整理を検討しなければなりません。
機関保証の場合、あなたの返還が滞ったら、保証機関が代位弁済してくれますが、保証機関が代位弁済した金額を請求されてしまいます。
いずれにせよ、奨学金では、各種救済制度があるので、任意整理はできません。
まとめ
先にも述べましたが、奨学金といえども、負債です。
きちんと返済しなければなりません。
「奨学金ぐらい」「奨学金なんて」と甘く見ていると大変なことになります。
本当に返還が苦しければ、救済制度の利用も考えてみましょう。
👇ほかの記事も読んでみる👇